【特集 すべては経皮感作から始まる】
経皮感作はなぜ重要か?~皮膚バリア障害からみたアトピー疾患~
From skin barrier to atopic diseases
掲載誌
皮膚アレルギーフロンティア
Vol.11 No.3 7-11,
2013
著者名
久保亮治
/
天谷雅行
記事体裁
抄録
疾患領域
アレルギー・免疫
/
皮膚疾患
/
小児疾患
診療科目
呼吸器内科
/
アレルギー科
/
皮膚科
/
耳鼻咽喉科
/
小児科
媒体
皮膚アレルギーフロンティア
「Summary」皮膚はわれわれの身体の外表を覆い, 外界と生体の境界をなすバリアである. 哺乳類皮膚表皮のバリアは, 角質バリアとタイトジャンクションバリアの2つの要素から構成される. 皮膚の最表層を覆う角質層のバリア機能不全が, 慢性的な外来抗原の経皮的侵入の増加を招き, 経皮感作が成立しやすくなることで, さまざまなアトピー疾患の発症要因となるという仮説が注目されている. 先天的な角質バリア障害がアトピー疾患の発症要因となることが明らかになってきたことで, 経皮感作を出発点としたアトピー疾患の病態形成機構が注目を集めている. 「はじめに」皮膚は, われわれの身体の外表を覆う構造物である. その最も重要な機能は, 外界と生体の境界をなすバリアとしての機能である. 外界からの刺激・侵略に対するバリアとして, 物理的な外的刺激によるダメージを防ぎ, 病原微生物の繁殖・侵入を防ぎ, アレルゲンの侵入を防ぐ.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。