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EBMデータを読む

ACROSS trial

佐藤伸一

皮膚アレルギーフロンティア Vol.11 No.2, 54-56, 2013

「SUMMARY」「眠気のある抗ヒスタミン薬のほうがかゆみの治療効果も高いのではないか?」という従来から信じられてきた風説を解消すべく, ACROSS trial 1)(Antihistamine Crossover trial)は企画, 実施された. かゆみを伴う皮膚疾患(アトピー性皮膚炎, 慢性蕁麻疹)患者502例において, 鎮静性抗ヒスタミン薬と非鎮静性抗ヒスタミン薬の1つであるベポタスチンベシル酸塩を2週間ずつクロスオーバーで服用し, かゆみの抑制効果と眠気の程度を検討したところ, 鎮静性抗ヒスタミン薬はベポタスチンベシル酸塩に対して有意に眠気が強いが, その治療効果にはまったく差がないことが明らかとなった. これにより, 抗ヒスタミン薬の眠気と効果は相関するものではなく, 薬剤によって両者は乖離していることが示された. 今後は, 患者のQOL向上のためにもこの新たなエビデンスに基づいた薬剤選択を実践していくことが求められる.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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