【特集 抗ヒスタミン薬~新たな地平~】
抗ヒスタミン薬の分類と効果的な使用方法
掲載誌
皮膚アレルギーフロンティア
Vol.11 No.2 17-21,
2013
著者名
森田栄伸
記事体裁
抄録
疾患領域
アレルギー・免疫
/
皮膚疾患
診療科目
アレルギー科
/
皮膚科
媒体
皮膚アレルギーフロンティア
「Summary」抗ヒスタミン薬は, 開発の経緯から第一世代と第二世代, 中枢神経系への作用から鎮静性と非鎮静性に区分される. 筆者は, 両者を勘案して第一世代, 第二世代, 第三世代への区分を提唱し, 安全面から第三世代の使用を推奨している. また, 第三世代の抗ヒスタミン薬においてもその抑制効果は製剤によって差がみられ, その差はヒスタミンH1受容体への親和性の観点からも裏づけられる. 臨床的な効果が不十分な場合は, 通常量からの増量や他剤への変更は一定の有用性があるとみなされる. 「はじめに」1902年, PortierとRichetがイソギンチャクの毒素を用いてアレルギー反応を観察して以来, これまでアレルギーの領域では著しい研究の進展がみられ, 感作の成立やその制御については多くの知見が得られている. しかし, ことかゆみに関しては1910年に同定されたヒスタミンが依然として主役の座に座っている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。