【特集 蕁麻疹~この10年を振り返る~】
蕁麻疹:オーバービュー
掲載誌
皮膚アレルギーフロンティア
Vol.11 No.1 7-12,
2013
著者名
堀川達弥
記事体裁
抄録
疾患領域
アレルギー・免疫
/
皮膚疾患
診療科目
アレルギー科
/
皮膚科
/
手術・救急
媒体
皮膚アレルギーフロンティア
「要約」2004年に発表され, 2011年に改訂された「蕁麻疹診療ガイドライン」によって蕁麻疹の標準的治療が一般的なものとなった. アレルギーによる蕁麻疹はむしろ少なく, 蕁麻疹の多くは特発性蕁麻疹であるという概念が一般に浸透し, ステロイド内服を長期間継続するというような治療は以前よりも少なくなっていると思われる. 最近の10年間で蕁麻疹についての多くの新たな知見が得られたが, 特発性蕁麻疹に関するもの, アレルギー性蕁麻疹に関するもの, コリン性蕁麻疹に関するもの, 自己炎症性疾患などさまざまな分野で新しい発見があった. わが国から報告されたものも少なくないことは喜ばしいことである. 「1. 「蕁麻疹診療ガイドライン」とわが国における蕁麻疹診療」蕁麻疹の理解はこの10年で格段に進歩したと思われる. 2004年に発表された「蕁麻疹・血管性浮腫の治療ガイドライン」は, 蕁麻疹が多様な疾患であるということの理解と蕁麻疹診療の基本的な考えを示したということで画期的であった1,2)(表1).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。