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EBD(根拠に基づく皮膚疾患診療)

2つのアトピー性皮膚炎:外因性と内因性

戸倉新樹

皮膚アレルギーフロンティア Vol.9 No.1, 60-63, 2011

アトピー性皮膚炎(AD)は外因性と内因性に分けることができる.外因性はIgEが媒介するアレルギー機序によって発症した通常のタイプであり,IgE高値である.一方,内因性ADはIgEが正常域であり,ADの約20%を占め,女性が多い.内因性ADは,皮膚バリア機能が正常でフィラグリン遺伝子変異頻度が低い.

はじめに

 アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis;AD)は,外因性(extrinsic)と内因性(intrinsic)に分けることができる(表1).

外因性ADはallergic typeあるいはclassical typeとも呼ばれ,一方,内因性ADはnon-allergic typeあるいはatopiform dermatitisとも呼ばれる1,2).外因性ADは,われわれが日常診療で診ることが多い,IgEが高値のタイプである.これに対し内因性ADは,IgEが正常域かそれに近いタイプである.
 実は,アレルギー疾患において内因性のものに注目しようとする考えは喘息において古くからあり,なんと1947年にRackemanが提唱している.ADにおける外因性・内因性の分別は1980年代から論文としてみられるようになり,とくに2000年以降かなりの数の論文が出された.ドイツ,フランス,イタリアなど欧米のみならず,韓国からの報告も多い.わが国はむしろこうした流れからは遅れをとったと言えるだろう.

内因性ADの定義

 内因性ADは,「IgEを介したアレルゲンの感作がみられないAD」というのが本来の基本的概念である(表2).

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