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施設紹介

宇多津浜クリニック~関節エコーの診療の現場から~

大西郁子

Arthritis―運動器疾患と炎症― Vol.9 No.3, 52-55, 2011

―関節エコーの導入により,クリニックにおけるRA診療にどのような変化がもたらされたでしょうか.
 滑膜炎を画像としてとらえることが可能になったため,より自信をもって患者さんに説明ができるようになりました.X線検査だけでは早期診断はできませんし,またMRIは患者さんに無理な体勢で30分ほど我慢してもらわなければいけませんから,撮影ができないこともありました.しかもMRIで滑膜炎を判断するには造影剤を使用する必要がありますが,造影剤は患者さんのストレスになります.一方,関節エコーは患者さんが楽な体位で撮れるというメリットがあります.

 関節エコーの導入によって,関節だけでなく軟部組織を見るようになりましたし,解剖を考えて見るようになりました.そのため患者さんの訴えが,よりリアルにわかるようになりました.患者さんも画像を一緒に見ることができますから,どのような状態で,どのような治療が必要なのかが理解しやすくなったと思います.さらに生物学的製剤の効果判定にも有用で,アダリムマブによって図1のような改善が認められました.

薬を減らすタイミングも,エコーの所見はかなり参考になりますから,より患者さんに即した判断ができるようになったと思います.
 ただエコーも100%の検査ではなく,MRIなどと同様にツールのひとつです.関節エコーをすれば滑膜炎がよく見えるので,確実に診断できるという感覚で始めたのですが,RA以外に変形性関節症や偽痛風や痛風などでも滑膜炎が認められ(図2),エコーのみで早期RAが診断できるわけではありませんので,やはり総合的な評価をしなければいけません.

 エコー中は患者さんとのコミュニケーションがとれるので,「エコーは良い検査である」と多くの著名な先生方も言われています.当クリニックでは技師がエコー中にいろいろな情報を集めてくれます.患者さんは医師に言えないことも技師には言いやすいということもあるでしょうし,技師も患者さんの訴えを必ずチェックしてくれています.
―関節エコーを実施する際に気をつけていらっしゃる点についてお聞かせください.

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