「Summary」アンジオテンシンIIタイプ2(AT2)受容体のクローニングは1993年にスタンフォード大学のDzau研究室とバンダービルト大学の稲上研究室から同時に論文発表され, AT2受容体の機能解析研究が本格化された. しかし, AT2受容体に対する適当な(半減期の長い特異的な)阻害薬, 特異的AT2受容体刺激薬もなかったことなどにより, その作用機構のコンセンサスが得られないという状況が続いていた. しかし, 現在, 経口投与可能なAT2受容体刺激薬が開発され, AT2受容体の病態生理学的意義が次第に明らかにされてきているとともに, 臨床応用に向けたアプローチも進行中である. 「はじめに」従来からよく知られているレニン・アンジオテンシン(renin-angiotensin;RA)系のメインストリームは, アンジオテンシン変換酵素(angiotensin-converting enzyme;ACE)により産生されたアンジオテンシンIIがアンジオテンシンIIタイプ1(AT1)受容体に結合し(ACE/アンジオテンシンII/AT1受容体軸), 血管収縮, 酸化ストレス, 炎症などを引き起こして昇圧, 臓器障害に繋がる.
特集 レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系研究の新展開
アンジオテンシンⅡタイプ2受容体研究の最前線―新規開発アンジオテンシンⅡタイプ2受容体アゴニストを中心に―
Advances in angiotensin type 2 receptor research―focusing on newly developed angiotensin type 2 receptor agonist―
掲載誌
Angiology Frontier
Vol.13 No.1 42-48,
2014
著者名
堀内 正嗣
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
糖尿病
/
膠原病・リウマチ性疾患疫
/
脳血管障害
/
皮膚疾患
/
高血圧
/
呼吸器
/
アレルギー・免疫
/
神経疾患
診療科目
心臓血管外科
/
神経内科
/
循環器内科
/
一般内科
/
脳神経外科
/
皮膚科
/
泌尿器科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
小児科
/
リウマチ科
/
老年科
/
呼吸器内科
媒体
Angiology Frontier
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。