「Summary」組織には独自のレニン・アンジオテンシン(RA)系が存在する可能性が指摘されてきたが, その産生経路や病態生理学的意義には不明な点が多い. プロアンジオテンシン-12はラット小腸より単離同定されたペプチドであり, 組織RA系の因子と推測されている. レニン非依存性に, プロアンジオテンシン-12からアンジオテンシンII(Ang II)が産生されることが明らかになった. レニン非依存性のアンジオテンシンペプチド産生経路を明確にすることが, 組織RA系の病態生理学的意義の解明につながる可能性がある. 「はじめに」レニン・アンジオテンシン(renin-angiotensin;RA)系は, 重要な血圧体液量調節機構の1つである. 血中では, レニンによりアンジオテンシノーゲンからアンジオテンシンI(angiotensin I;Ang I)が産生され, アンジオテンシン変換酵素(angiotensin converting enzyme;ACE)によりAng IIに変換されてRA系の主要な作用が発揮される.
特集 レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系研究の新展開
プロアンジオテンシン-12研究の最前線
Frontline of proangiotensin-12 research
掲載誌
Angiology Frontier
Vol.13 No.1 13-18,
2014
著者名
加藤 丈司
/
桑迫 健二
/
小松 洋一
/
永田 さやか
/
北村 和雄
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
腎臓
/
高血圧
診療科目
心臓血管外科
/
循環器内科
/
一般内科
/
腎臓内科
/
老年科
媒体
Angiology Frontier
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