特集 CKD-MBDの病態から治療まで
CKD患者の血管石灰化と内皮機能
Angiology Frontier Vol.11 No.4, 39-43, 2012
「Summary」慢性腎臓病(CKD)患者における大きな問題が心血管合併症であることは周知の事実であるが, これらの患者において特に特徴的な血管病変が血管石灰化であることが知られている. また, この血管石灰化は心血管疾患(CVD)発症と強く関係することが報告されており, これをいかに評価し, どのようにして予防していくかが重要であると考えられる. この血管石灰化と心血管合併症発症の機序は不明な点も多いが, 血管内皮機能障害がその1つではないかと考えられている. 血管石灰化の評価および血管内皮機能障害との関連は重要な問題であり, これを踏まえて血管石灰化をいかに管理していくかが, CKD患者の予後改善において重要であると考えられる. 「はじめに」近年注目されている慢性腎臓病(chronic kidney disease; CKD)を有する患者はさまざまな合併症を抱えることが知られており, 診療上大きな問題である.
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