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循環器病研究の最前線

第4回 腎臓の虚血における線維化のメカニズム

鵜沼智南学正臣

Angiology Frontier Vol.11 No.1, 54-59, 2012

「はじめに」2002年にアメリカのNational Kidney Foundationが慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)という概念を提唱して以来, それまで広く使われていた慢性腎不全(chronic renal failure;CRF)に取って代わるようになってきた. Renalではなくkidneyという語を使ったのは, 腎臓内科医のみならずより多くの人にその概念を広めるためだといわれているが, さらに重要なのは, ある一定のレベル以上に腎機能が低下すると, 原因となる疾患によらず同じような不可逆的経過をたどり末期腎臓病(end stage renal disease;ESRD)に陥るという. final common pathwayの考え方である1)2). 以前は, 腎機能低下の最大の理由は糸球体傷害であると考えられていた. Brennerの示した, 糸球体濾過量が増加し, ある糸球体が硬化すると, 残された糸球体にかかる負荷が大きくなり, やがて荒廃していくという考え方である3).

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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