「Summary」グルカゴン様ペプチド(GLP)-1やGLP-1受容体作動薬は, 糖・脂質代謝血圧や体重などの動脈硬化促進因子を改善させる作用と血管構成細胞である血管内皮細胞, マクロファージや血管平滑筋細胞に直接作用することで抗動脈硬化的に働く可能性が示唆されている. さらに, ジペプチジルペプチダーゼ(DPP)-4阻害薬は, おそらくGLP-1作用に加えてGLP-1作用と独立した抗動脈硬化作用を有することが明らかになってきている. インクレチン関連薬のこれらの作用は, 2型糖尿病患者に対する治療上も糖尿病の最大の死因の1つである心血管イベントの発症抑制という観点から期待が大きい. しかし, 現時点ではインクレチン関連薬の抗動脈硬化作用は十分に明らかになったとはいえず, 今後, ヒト, 動物や細胞レベルでのさらなる詳細な検討が必要である. 「はじめに」2型糖尿病患者の治療戦略として, インクレチンと呼ばれる消化管ホルモンが注目を浴びている.
                特集 大血管障害抑制の視点からみた糖尿病治療のパラダイムシフト
              
 大血管障害抑制の視点からみたインクレチン関連薬
                  掲載誌
                
 
                  Angiology Frontier
                  Vol.11 No.1 45-52,
                  
                    2012
                  
 
                    著者名
                  
  
                          三田 智也
                        / 
                          綿田 裕孝
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          循環器
                        / 
                          脳血管障害
                        / 
                          高血圧
                        / 
                          代謝・内分泌
                        
                    診療科目
                  
  
                          老年科
                        / 
                          神経内科
                        / 
                          糖尿病・代謝・内分泌科
                        / 
                          一般内科
                        / 
                          腎臓内科
                        / 
                          循環器内科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      Angiology Frontier
                    
 
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。