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目でみる血管障害

炎症性血管疾患の病理<Ⅱ>―Buerger病と炎症性腹部大動脈瘤―

居石克夫

Angiology Frontier Vol.11 No.1, 1-5, 2012

「はじめに」循環器臨床医が経験することの多い大型動脈の炎症性疾患のなかで, 前号では原発性血管炎症候群として代表的な高安動脈炎と巨細胞性動脈炎について述べた. 本号ではBuerger病, 炎症性腹部大動脈瘤(inflammatory abdominal aortic aneurysm;IAAA)の病理学的特徴を提示し, さらに「血管炎症候群」と粥状動脈硬化症との病理学的関連性についても概説する. 「1 Buerger病(閉塞性血栓性血管炎(TAO))」本疾患は, 四肢の中等大ないし小型の筋型動脈, 特に膝窩動脈と前腕動脈の末梢の四肢動脈に好発する. 病理学的に, 種々の程度の炎症を伴う新鮮もしくは陳旧性器質化血栓に由来した, 内腔の狭窄ないし完全閉塞を招来する血管炎である1)とから, 閉塞性血栓性血管炎(thromboangiitis obliterans;TAO)とも呼ばれる. また, しばしば周囲の遊走性血栓性静脈炎を随伴する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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