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レニン-アンジオテンシン系阻害薬の新しい話題

RA系阻害と老化

RAS and aging

中神啓徳森下竜一

Angiology Frontier Vol.10 No.1, 57-62, 2011

Summary
 レニン-アンジオテンシン(RA)系は血圧調節に携わる生体内システムである一方,生活習慣病におけるオールマイティーで強力な危険因子である老化への関与が示唆されている。老化疾患の1つである骨粗鬆症に対してもRA系阻害により骨密度(BMD)が改善することが見出された。また,糖尿病の糖化反応に対してもある種のRA系阻害薬は抑制効果を示すこともわかり,糖尿病合併症に対しても副次的な効果が期待される。近年,アンジオテンシン1型受容体欠損マウスが野生型に比べて寿命が長いことも報告されており,RA系阻害によるアンチエイジング治療は今後ますます期待される。

Key words
●高血圧 ●骨粗鬆症 ●アンジオテンシンⅡ ●糖尿病

はじめに

 レニン-アンジオテンシン(renin-angiotensin;RA)系は血圧調節に携わる生体内システムである一方,生活習慣病を含むさまざまな病態にも関与することが報告されている。生活習慣病におけるオールマイティーで強力な危険因子は老化(aging)であるが,近年この老化現象に対するRA系の関与が示唆されている。
 本稿では,老化疾患の1つとして骨粗鬆症を取り上げ,RA系阻害と老化に関して概説する。

1 高血圧症と骨粗鬆症の疫学的な相関

 骨粗鬆症は,高齢化社会において加齢とともに急増する疾患であり生活習慣病との関連が推察されるが,疫学的な解析において高血圧・糖尿病・脂質異常は骨粗鬆症との関連に関してさまざまな報告がある(図1)。

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