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腎生検病理組織診断の標準化と腎炎の組織分類

Nephrology Frontier Vol.15 No.4, 54-74, 2016

腎疾患の治療水準ならびにその治療法については,各施設においていまだ格差や相違があると言われている.腎臓病は“静かな病気”であるため,自覚なしに末期腎不全に向かうことが多く,さらに,透析医療があるために,腎疾患の診断当時の初期治療の質が,透析時から遡って問われることが少ない.その点で慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)のキャンペーンは,腎疾患進行の初期において,過去の腎疾患治療の質が透析を待たずに評価される機会が持たれたことでの意味は大きい.そのような状況下で,腎生検は,腎生検時の臨床情報を背景に,診断のみならず,治療方針の決定,治療反応性の検証,予後予測,追生検による治療の有効性などに関して,適正な腎疾患治療の標準化に多くの公平な情報を提供することができる.すなわち,活動性病変は治療の対象となり,慢性病変は腎機能予後を予測する根拠となるため,組織所見による評価は治療法の選択に重要な情報をもたらす.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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抄録