「SUMMARY」無症候性高尿酸血症が慢性腎臓病(CKD)の原因になる可能性が疫学研究や小規模な介入研究などから示唆され,細動脈硬化症がその機序に関連している可能性がある.近年,新しいキサンチンオキシダーゼ(XO)阻害薬の登場によりCKD患者でも比較的安全に尿酸値を下げることが可能になってきた.今後,腎保護の観点から高尿酸血症に対する治療を検討する必要がある.一方,尿酸自体に抗酸化作用があり,低尿酸血症も急性腎障害やCKDの原因になる可能性も示唆されている.
「KEY WORDS」無症候性高尿酸血症,低尿酸血症,慢性腎臓病,細動脈硬化症,運動誘発性急性腎不全