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特集 CKDと認知機能障害

慢性腎臓病(CKD)における認知機能障害の管理について

Management of cognitive dysfunction in chronic kidney disease

市川沙紀合田朋仁

Nephrology Frontier Vol.14 No.3, 30-34, 2015

「SUMMARY」我が国において慢性腎臓病(CKD)患者は年々増加しており,今や国民病の1つである.腎機能障害進行に伴い認知機能障害の割合が増加することより,両者の関連性を示す報告も多い.生活習慣病(高血圧,糖尿病など)は,CKDと認知機能障害の共通のリスク因子である.この他,CKD特有の認知機能障害のリスク因子としてアルブミン尿,貧血,尿毒症,透析治療中における血圧低下や除水に伴う過粘稠度症候群などがある.認知機能障害の早期診断,治療を行うために腎臓専門医によるスクリーニングが必要である.
「Ⅰ はじめに」透析治療や腎移植のような腎代替療法を必要とする末期腎不全(end-stage kidney disease:ESKD)の有病数は,全世界では2010年に約260万人に達したと推測されている1).我が国における維持透析患者数は,2011年末に30万人に達し,その後も増加し続けている.
「KEY WORDS」慢性腎臓病,末期腎不全,認知機能障害,認知症,透析療法

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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