「はじめに」前回は,K+がネフロン分節内でどのように輸送されるかを述べた.K+は皮質集合管(CCD)までに,糸球体濾過されたK+のほぼ100%が再吸収を受け,CCDの主細胞(principal cell)で摂取量に見合う,調節された分泌が行われる.体内のK+が欠乏している時には,CCDの介在細胞(intercalated cell)は逆にK+の再吸収を行う.このようにCCD細胞が腎でのK+分泌,再吸収の実質的な調節細胞(部位)である.そして,CCDでの生理的・病態生理的なK+制御を調節する直接的な因子はアルドステロンである.今回は,アルドステロンの分泌(合成)メカニズムの詳細について述べる.
腎生理の基礎知識
第29回 生体と腎でのK代謝(2) 腎におけるK輸送:3.アルドステロンの分泌機構
掲載誌
Nephrology Frontier
Vol.13 No.4 46-51,
2015
著者名
関根孝司
記事体裁
抄録
疾患領域
腎臓
診療科目
腎臓内科
媒体
Nephrology Frontier
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。