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特集 高血圧と腎

CKDにおける食塩感受性の成因と治療

The origin and treatment of the salt sensitivity in CKD

下澤達雄

Nephrology Frontier Vol.13 No.3, 26-30, 2014

「SUMMARY」 慢性腎臓病(CKD)における高血圧, 特に食塩感受性高血圧の発症メカニズムはCKDの病態によって異なり, 糸球体機能, 尿細管機能のいずれが低下しても食塩感受性高血圧となる. 多くの場合これらのメカニズムがオーバーラップするため, その治療においては共通因子であるレニン・アンジオテンシン(RA)系をターゲットにすることが広く行われているが, 今後, 酸化ストレス, 炎症あるいは交感神経活動をターゲットにする治療方法の開発が期待される.
「I はじめに」 食塩感受性とは, 塩分摂取量に応じて血圧が上昇する高血圧症の病態の1つであり, 食塩非感受性と対をなす. 高血圧症のなかでも, 食塩感受性の代表としては原発性アルドステロン症のようなホルモン異常によるものがあるが, 腎機能の低下もまた食塩感受性を呈しやすいことが古くから知られてきた. 慢性腎臓病(CKD)を呈する腎障害には様々な病態があるが, その原因によって食塩感受性の成因も異なる.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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