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画像診断―イメージングアプローチ

腎―大動脈分岐速度ベクトルイメージング

山本徳則舟橋康人後藤百万

Nephrology Frontier Vol.13 No.1, 82-86, 2014

「背景」腎血管は, 心拍出量の約20%もの血流を供給される臓器の入り口に位置しながら, 大動脈から直角に分岐する特異的臓器である. その血管の病理学的異変が血管分岐部に多発することから, 血管形状に起因する流体構造が血管病変と密接に関与することが指摘されている. 腎動脈の疾患には, 粥状硬化症の発症, 進展により, 腎臓狭窄による虚血が生じ, 血圧の上昇, 糸球体高血圧を惹起し, その結果, 腎不全に陥ることが知られている. 大動脈の分枝としての腎動脈が形成する分岐部においても, その頭側に特に動脈硬化症が好発する. この病理学的検討から, 分岐した部位に発生しやすい剥離流や壁せん断応力の性質と血管病変との関連が指摘されてきた. 今回は, 流体力学的観点から腎―大動脈分岐を速度ベクトル, 圧力勾配でイメージングし, 腎動脈硬化の発症と進展について述べる. 「生体シミュレーションを用いた腎動脈分岐部イメージング(図1, 2)1)」「1. 血管モデル構築と格子作成(図1A)」各CT画像の血管輪郭のデータから, 血管形状モデルと格子分割モデルを同時に構築する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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