特集 CKDにおける食事療法~古くて新しい問題~
適正な食塩摂取量とその評価
Recommendation for Salt Intake and Its Estimation
掲載誌
Nephrology Frontier
Vol.13 No.1 36-40,
2014
著者名
田村 功一
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鈴木将太
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佐藤陽
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
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高血圧
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腎臓
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栄養管理
診療科目
一般内科
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循環器内科
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腎臓内科
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糖尿病・代謝・内分泌科
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泌尿器科
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老年科
/
小児科
媒体
Nephrology Frontier
「SUMMARY」日本腎臓学会から最近刊行されたエビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013では, 第3章のCKDと栄養, および第4章のCKDと高血圧・心血管合併症において, CKDにおける食塩摂取制限(いわゆる減塩)の意義について記載されている. そのなかでCKDにおける食塩摂取量として, 3g/日以上~6g/日未満が推奨されることとなった. 本稿では, 今回の食塩摂取量の推奨範囲の背景となったエビデンスや考え方, および現時点で推奨される食塩摂取量の評価法について解説する. 「I 食塩と高血圧, CKDとの関係」高血圧は慢性腎臓病(CKD)の原因となり, CKDの病態を悪化させる. 逆に, CKDが高血圧の原因ともなり, 高血圧の重症化の要因となる. そして, 食塩過剰摂取が高血圧と関連があることは, 以前よりINTERSALT観察研究などによって指摘されてきた1). また, DASH-Sodium研究をはじめ複数の欧米での介入研究では, 6g/日程度まで食塩摂取量を減らした場合に降圧が見られている2).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。