特集 CKDにおける食事療法~古くて新しい問題~
CKDにおける食事療法の問題点と課題
Problems and Subjects of Diet Therapy for CKD.
掲載誌
Nephrology Frontier
Vol.13 No.1 20-23,
2014
著者名
鈴木芳樹
記事体裁
抄録
疾患領域
腎臓
/
栄養管理
診療科目
一般内科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
泌尿器科
/
老年科
/
小児科
媒体
Nephrology Frontier
「SUMMARY」腎代替療法や薬物療法が発展・普及するまで, たんぱく質制限を中心とする食事療法が数少ない腎疾患治療法であった. 糖尿病, 肥満, 高血圧などによる腎疾患が増加してCKDの概念が導入されたが, 各々の食事療法には独自の歴史と内容がある. 一方, EBMの普及とともに臨床研究が急速に発展した結果, 食事療法のエビデンスとコントラバーシーが生じている. アドヒアランスや栄養障害なども問題で, 臨床研究をさらに推進してCKDの食事療法を確立する必要がある. 「I はじめに」慢性腎臓病(CKD)の食事療法は, 治療の根幹をなすもので, 患者自らが選択し, 実行できる治療の1つである. また, 患者, 家族, 医師, 管理栄養士, 看護師, 臨床検査技師などの多くの方々の協力があって, 初めて適切な治療となる. CKDの食事療法は, 腎代替療法や薬物療法が今日のように普及・発展する20世紀の中ほどまでは, 数少ない有力な治療法であった.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。