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腎生理の基礎知識

第25回 糸球体における蛋白濾過障壁機能(3)内皮細胞・基底膜

関根孝司

Nephrology Frontier Vol.12 No.2, 58-62, 2013

「はじめに」前回の連載では, 糸球体での蛋白濾過障壁としての糸球体上皮細胞(podocyte)の重要性について記した. 現在, 蛋白濾過障壁の実体としてはpodocyteおよびその足突起を連結するスリット膜に注目が集まっている. 一方, 糸球体毛細血管係蹄壁を構成する他の要素, すなわち, 基底膜および内皮細胞の蛋白濾過障壁機能について再認識されつつある. 今回は糸球体内皮細胞および基底膜の蛋白濾過障壁としての役割について述べる. 「内皮細胞の構造と機能」糸球体内皮細胞は大きな孔(fenestrae)が存在するため, 「蛋白濾過障壁としての意義は低い」というのがこれまでの一般的な認識であった. しかし, 以下に述べるように, 近年の技術の向上により糸球体血管内皮の微細構造の形態観察が可能になり, fenestraeが「単純な大きな物理的な孔」ではなく, fenestraeの管腔側の特異な構造により血漿蛋白をトラップする機能を果たしていることが次第に明らかになりつつある.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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