【特集 CKD関連ガイドラインをめぐる話題】
CKDと高血圧・腎硬化
掲載誌
Nephrology Frontier
Vol.11 No.3 36-44,
2012
著者名
藤野貴行
/
長谷部直幸
記事体裁
抄録
疾患領域
高血圧
/
腎臓
診療科目
一般内科
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循環器内科
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腎臓内科
/
泌尿器科
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神経内科
/
老年科
媒体
Nephrology Frontier
「SUMMARY」最近, 慢性腎臓病(CKD)診療ガイドが新たに改訂された1). CKDにおける降圧の意義は, CKD進行の抑制, および心血管疾患(CVD)発症や死亡のリスク軽減にあり, 降圧目標は診察室血圧130/80mmHg以下とする. 血圧管理は, 家庭血圧や24時間自由行動下血圧(ABPM)の測定により血圧日内変動も考慮して行い, 特に65歳以上の高齢者CKDでは, 病態に応じた過剰降圧を回避し, 血圧日内変動も考慮したテーラーメードの降圧療法を行う. 降圧療法では, まず生活習慣の改善, 特に減塩(3g/日以上6g/日未満)が重要である. 糖尿病合併CKD, および軽度以上の蛋白尿(尿蛋白量0.15g/gCr以上)の糖尿病非合併CKDでは, 降圧薬はレニン・アンジオテンシン(RA)系阻害薬(ARB, ACEI)を第一選択薬とし, 正常蛋白尿(尿蛋白量0.15g/gCr未満)の糖尿病非合併CKDでは, 降圧薬の種類を問わないので, 患者の病態に合わせた降圧薬を選択する.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。