特集 CKD関連ガイドラインをめぐる話題
ネフローゼ症候群ガイドライン
Nephrology Frontier Vol.11 No.3, 30-34, 2012
「SUMMARY」我が国では, 小児領域に「小児特発性ネフローゼ症候群薬物治療ガイドライン1.0版」, 成人領域に「ネフローゼ症候群診療指針」が既に発表されている. 両者とも, ネフローゼ症候群の定義から, 様々なネフローゼ症候群の病型, 組織型における治療指針が記載されている. それぞれの治療指針は, エビデンスレベルの高い論文をできるだけ集めて推奨内容が記載されている. しかし, 課題もまだ多く残るのがこの分野の診療指針である. 「はじめに」我が国におけるネフローゼ症候群に関する診療ガイドラインは, 2005年に小児科領域で「小児特発性ネフローゼ症候群薬物治療ガイドライン1.0版」1)が先行して発表され, これに次いで内科領域でも2011年に発表された. 小児科領域においては, ネフローゼ症候群は成長・発育にも関与する重大な疾病であり, 先行して発表された背景には, ネフローゼ症候群の治療に対するエビデンスに基づいた標準治療の確立が熱望されていたことが関係していると思われる.
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