SUMMARY  近年,障害後の尿細管再生メカニズムが解明されつつある.そのプロセスを制御する増殖因子,発生調節因子,ケモカインなどが明らかになり,治療薬への応用が期待されている.一方,組織幹細胞の持つ性質やマーカーを利用して腎幹細胞様の細胞集団が同定され,再生過程で中心的な役割を果たすこともわかってきた.得られた知見を集約して臨床応用へ結び付けることができれば,腎再生医療も夢ではないだろう.