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耳鼻咽喉科アレルギー研究・診療施設紹介

慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学教室

神崎晶小川郁

鼻アレルギーフロンティア Vol.11 No.3, 46-49, 2011

教室の沿革
 当耳鼻咽喉科教室は,1920年9月16日の小此木修三講師の赴任から始まる.耳鼻咽喉科の診療開始は1920年10月15日で,この日が開局記念日になった.

 1924年7月に小此木講師が初代教授に就任され,次いで1934年7月に西端驥一教授,(1949年に小野譲客員教授,)1961年に鈴木安恒教授,1974年に斉藤成司教授,1987年に神崎仁教授と引き継がれ,2002年4月,小川郁が6代目教授に就任し,現在に至っている.小川の専門として耳科学,聴覚医学,唾液腺腫瘍の手術を行っているため,臨床では中耳手術,特に耳硬化症,唾液腺腫瘍の紹介が多い.また,小川は現在,厚生労働省「急性高度難聴に関する調査研究」の主任研究者として,難聴に関する多施設共同研究に取り組んでいる.また,難聴に関するさまざまな研究会の事務局があり,多くが当大学内で開催されている.

教室の構成

 2011年8月現在の大学在籍スタッフは,小川郁教授以下,准教授2名(國弘幸伸,井上泰宏),講師5名(齊藤秀行,今西順久,冨田俊樹,神崎晶,齋藤康一郎),助教9名,大学院生3名,専修医5名,研修医ローテーター1名である.2011年度は幸運にも15名の入局者を迎えることができた.また,ハーバード大,ミシガン大,国内も含めて6名が留学している.
 現在,東京都内はもとより,栃木,埼玉,神奈川,静岡県を中心に32以上の教育関連病院のスタッフを含めた110名以上の教室員が一丸となって診療と研究,教育という医療における3つの柱をバランス良く発展させることを心掛け,国際的にもトップクラスといえるような最新の医療を目指して日々切磋琢磨し,充実を図っていきたいと考えている.

診療体制

 外科的治療として慢性中耳炎,真珠腫性中耳炎,耳硬化症などを対象とした聴力改善手術,感音難聴を対象とした外リンパ瘻手術,人工内耳埋め込み術,聴神経腫瘍に対する顔面神経・聴力保存手術,陳旧性顔面神経麻痺に対する顔面再建手術,鼻・副鼻腔疾患に対する内視鏡手術,唾液腺腫瘍を対象とした低侵襲手術,声帯ポリープや声帯結節などを対象とした音声改善手術,喉頭癌や下咽頭癌における音声保存手術,上顎癌や口腔咽頭癌に対する根治切除,遊離皮弁再建術など,全般的に形態および機能保存手術,低侵襲・短期入院手術に取り組んでいる.感音難聴や耳鳴,めまい,および心因性難聴や機能性音声障害などの心因性疾患に対する治療にも積極的に取り組んでおり,耳鼻咽喉科専属の言語聴覚士と臨床心理士とのチームで特色ある診療を行っている.
 治療成績については,年間の初診患者は約6,000名,年間手術件数は入院全身麻酔手術約800症例(延べ手術件数1,000件)で,局所麻酔手術や外来小手術も含めると1,200件を超えている.例年の内訳は,鼓膜形成術,鼓室形成術,アブミ骨手術,人工内耳埋め込み術などの聴力改善手術約220件,聴神経腫瘍などの頭蓋底手術約20件,鼻・副鼻腔内視鏡手術約210件,喉頭マイクロ手術約190件,耳下腺などの唾液腺手術約60件,頭頸部癌手術約100件などである.

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