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特集 “非定型”な精神病について

非定型精神病の生物学

久保洋一郎山内繁堤淳金沢徹文康純米田博

Schizophrenia Frontier Vol.12 No.4, 12-16, 2012

「要約」満田によって臨床遺伝学的研究から分類された非定型精神病はさまざまな生物学的研究において他の内因性精神病とは異なる特徴を有することが報告されている. しかし, 非定型精神病は国際的診断基準では用いられておらず, 独立した疾患として規定されていない. 新たな非定型精神病の診断基準の普及でさまざまな生物学的研究が行われることによって, 非定型精神病が独立した疾患として規定されるとともに, 内因性精神病の新たな視野が展開されると考えられる. 「はじめに」非定型精神病は満田によって提唱された概念である. 満田は臨床遺伝学的手法を用いた研究を行い, 非定型精神病が統合失調症とも双極性障害とも異なる遺伝圏に存在する独立した内因性精神病である可能性を示唆した. また, 臨床場面でも, 幻覚妄想を主とした統合失調様症状とともに, 気分の変動をも示し急性に発症し, 意識障害を随伴し, 完全に寛解するものの周期性に再発を示すという症例にまれならず遭遇する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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