<< 一覧に戻る

海外文献紹介

マウスの胎児および成体の培養細胞からの胚盤胞様構造の作製

串田良祐出澤真理

再生医療 Vol.19 No.1, 76, 2020

哺乳類の胚発生は受精卵が卵割を繰り返すことで進行していき,マウスでは8細胞期までは一つの細胞から胚体と胚体外組織のいずれにも分化できる全能性を備える。胚発生が進み胚盤胞になると,栄養外胚葉と内部細胞塊に分かれ,内部細胞塊はエピブラストと原始内胚葉へと分化する。これまでに胚盤胞からは胚性幹細胞(ES細胞),栄養膜幹細胞(TS細胞),胚体外内胚葉細胞(XEN細胞)が樹立され,これらの細胞を用いて胚盤胞の形成が試みられてきたが,機能的な胚盤胞の作製には至っていなかった。近年,胚体および胚体外組織への分化能を有する幹細胞株としてexpanded potential stem cell(EPSC)が報告されており,本論文では全能性の特徴を示すマウスEPSCを用いてエピブラスト,栄養外胚葉,原始内胚葉を含む胚盤胞様構造を作製できることを報告している。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る