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TOPICS(再生医療)

ヒト人工多能性幹細胞加工製品の造腫瘍性に関して品質評価・非臨床評価の観点から考慮すべきポイント

坂東博人佐藤陽治吉田俊彦柴田孝下山敦子藤井麻衣子久保田幸治佐藤卓朋秋吉竜太郎辻本伸治安武幹智下野知性國里篤志渡辺夏巳

再生医療 Vol.18 No.3, 88-97, 2019

近年,ヒト人工多能性幹細胞(hiPS細胞)に由来する再生医療等製品(hiPS細胞加工製品)の研究開発が活発化している。しかしながら,このような製品に対しては,未分化hiPS細胞あるいは形質転換細胞の微量混入によって,潜在的な造腫瘍性の懸念があることが強く指摘されている。こうした造腫瘍性リスクの評価法に関しては,グローバルでコンセンサスが得られた技術・方法が確立されていない。一般に商用化される医療用医薬品は,検証された試験法に基づき品質が担保され,患者には投与後の安全性が十分に確保されている。一方で,確立された試験法が存在しないhiPS細胞加工製品の造腫瘍性評価の場合には,各企業が様々な試験を独自に実施し,各国の規制当局との協議を通じて開発を進めている状況にある。本稿では,一般社団法人 再生医療イノベーションフォーラム(FIRM)に設置された多能性幹細胞安全性評価委員会の品質・同等性チームが,hiPS細胞加工製品に焦点をあて,国内外の研究開発およびガイドラインの状況の調査と,専門家への意見聴取を通じて,それら製品の造腫瘍性評価において検討すべき課題について取り纏めたので報告する。
「KEY WORDS」多能性幹細胞,再生医療等製品,造腫瘍性試験,国際的コンセンサス,レギュラトリーサイエンス

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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