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2017年度日本再生医療学会奨励賞

【基礎】成熟肝細胞からの,高い再生能を有しかつ培養可能な肝前駆細胞へのリプログラミング

勝田毅落合孝広

再生医療 Vol.17 No.1, 78-84, 2018

肝移植治療におけるドナー不足問題の解決策として肝細胞移植治療の研究が世界中で進められてきたが,臨床的に有効な治療法とみなされるには至っていない。1967年に,Eisemanらによって初めて移植不適合と判断されたドナーから採取した肝細胞を門脈経由で移植する肝細胞移植治療が提案された1)。わが国でも水戸らが精力的に肝細胞移植治療を進めてきたが,期待されたほどの効果はなく,臨床例も増えなかった1)。効果が十分でない理由として,移植する肝細胞は通常,移植不適合の肝臓(例えば線維化の進んだ肝臓など)から採取されたものを使用し,また多くの場合,凍結保存されたものであることから,細胞としての質がよくないということが考えられる。肝細胞を生体外で増やすことができれば多くの細胞数を確保できることに加え,質のよい細胞を新鮮な状態で移植することも可能になりうるが,肝細胞は生体外で増やすことができない。
「KEY WORDS」肝前駆細胞/二分化能/肝細胞/胆管上皮細胞/CLiP/肝再生

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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