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用語解説

細胞加工製品・特定細胞加工物の造腫瘍性

佐藤陽治

再生医療 Vol.16 No.3, 50-50, 2017

『薬機法』の下で再生医療等製品として開発される細胞加工製品,または『再生医療等安全性確保法』の下で開発される特定細胞加工物(以下,併せて「細胞加工物」と呼ぶ)の品質・安全性上の懸念のうち,他の医薬品等にはない特有なものとして,「細胞加工物に含まれる細胞が患者の体内で腫瘍を形成する性質(造腫瘍性)を持っているおそれ」がある。
細胞加工物の造腫瘍性がもたらす具体的リスクには2種類ある。1つは,細胞加工物中に悪性形質転換細胞が混在または発生することにより,がんが発生するリスクである。もう1つは,細胞加工物に由来する腫瘍が患者の組織・臓器に対して物理的障害になるリスクである。後者は,例えば膝関節や脊髄の再生医療の場合などをイメージすればわかりやすいが,形成される腫瘍が悪性(がん)か良性(がんでない)かにかかわらず問題となる注)。これらのリスクを緩和するためには,細胞加工物を臨床適用する前に,その造腫瘍性を適切に評価・低減する必要がある。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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