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日本再生医療学会

2015年度奨励賞(臨床) 同種滑膜間葉系幹細胞移植は半月板治癒を促進する:ピッグモデルによる前臨床試験

Allogeneic synovial mesenchymal stem cells promote healing after meniscal repair in microminipigs

中川裕介宗田大関矢一郎

再生医療 Vol.15 No.1, 58-66, 2016

「はじめに」半月板は膝関節内に存在する線維軟骨組織であり,荷重の伝達・吸収,関節の安定性,関節軟骨の栄養・潤滑など重要な役割を担う。半月板損傷は膝関節の外傷の中で頻度の高いものであり,若年者ではスポーツ外傷で,中高年齢者では変性をベースに繰り返しの微小外力で損傷が発生する。半月板損傷は若年から老年まで幅広く発生し,膝関節の機能に重大な影響を及ぼすため,手術が必要となるケースも多く,半月板損傷に対する手術は整形外科分野の中で手術件数の多い手術の一つである1)。また超高齢化社会を迎える我が国では健康寿命を延伸させるために,半月板損傷の対応は解決すべき重要な問題である。半月板損傷に対して最も多く行われている手術方法は,損傷部位を切り取る半月板切除術であるが,半月板切除により半月板の機能が低下するとともに,関節軟骨にかかる負荷が増大することから,変形性膝関節症の危険因子となることが多くの疫学的研究で明らかにされている2)。そのため,半月板損傷に対しては半月板切除術より,半月板を温存する縫合術を施行することが望ましいと考えられる。
「KEY WORDS」半月板損傷,半月板縫合,間葉系幹細胞,滑膜,ピッグ

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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