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巻頭言

再生医療の普及にむけて

髙戸毅

再生医療 Vol.14 No.4, 1, 2015

1993年に細胞,成長因子,足場素材の組み合わせにより組織形成を誘導する再生医療が脚光を浴び,その後,ES細胞やiPS細胞の樹立など,再生医療に関わる細胞学的研究は目覚ましい発展を遂げた。さらには,昨年より再生医療新法,改正薬事法などが施行され,再生医療を取り巻く環境が着実に整備されつつある。しかし,再生医療の臨床における普及には多くの課題が残されている。その一つが同種細胞移植である。自家細胞移植を前提にした再生医療の臨床導入例が蓄積しつつある現在,経済効率を率直に評価し,あらためて同種細胞移植の導入を積極的に検討する必要があるのではないだろうか。同種細胞移植については,厚生労働省からいくつかのガイドラインが通知されているが,細胞・組織提供者の適格要件が明確でなく,十分量の組織・細胞が集められない可能性があり,かつ,手術における摘出組織を利用するルールなども定まっていないのが現状である。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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