用語解説
セラミックス
掲載誌
再生医療
Vol.12 No.3 56-57,
2013
著者名
石川邦夫
記事体裁
抄録
疾患領域
骨・関節
/
再生医療
診療科目
整形外科
媒体
再生医療
セラミックスとは非金属無機質であり, 金属酸化物や炭化物, 窒化物, ホウ化物などの無機化合物の成形体の総称である. 一般的には焼結によって調製されるがセメントのように硬化反応によって調製される場合もある. 焼結によって調製されるセラミックスは, 金属や高分子に比べて安定的である場合が多い. 硬度は高いが脆性(もろい)材料でもある. 医療用セラミックスとしては高強度耐摩耗性を利用したアルミナやジルコニアが人工関節として, 抗血栓性を利用した炭素が心臓弁として臨床応用されている(図1, 2). また, 組織親和性や骨伝導性(骨に接触して埋植すると骨が線維性結合組織を介在せずに直接結合する性質)を利用したリン酸カルシウムや生体活性ガラスが骨補填材として, 半透明性を利用した歯科用陶材が歯冠材料として臨床応用されている(図3)1). 再生医療においては組織親和性や骨伝導性が期待される場合が多く, アパタイトに代表されるリン酸カルシウムが有用である.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。