<< 一覧に戻る

その他

山中伸弥先生ノーベル医学・生理学賞受賞を祝して

大和雅之

再生医療 Vol.12 No.1, 18-18, 2013

山中先生, ノーベル賞受賞おめでとうございます. 心よりお慶び申し上げます. 一度, 新幹線で先生と同じ車両に乗り合わせる機会がありました. 先生の一心不乱にPC相手にお仕事をされていたお姿が大変印象的でした. また, 授賞式を終え帰国された際のインタビューに初心に帰る旨ご回答されたと報道されていましたが, まさしく先生の熱い思いを痛切に感じさせるものだと思います. 我々は2012年より体性幹細胞を用いたさまざまなヒト臨床研究を行っています. これまでに角膜, 心筋, 食道, 歯周組織, 膝関節軟骨の臨床研究で良好な成果を得, 角膜, 心筋は薬事承認のための企業治験を行っています. これらの開発過程で, ヒト組織が容易に入手できない現状が大きな問題となりました. さらに, 将来アロジェニックな細胞を用いた製品の産業化を考える際にも, 商業利用可能な細胞の入手経路をどのように確立するかが頭の痛い課題です. これらの問題に対して, 培養系で無限増殖能が期待できるiPS細胞の利用は, 言うまでもなく1つの画期的な解答となると考えています. 私は, 講義や講演で2030年代, 遅くとも2040年代には, お薬の市場の1/3を再生医療製品が取ると予測しています. やや過激な予測だとは思いますが, iPS細胞由来製品に大きな期待を寄せております. ぜひともお身体に気をつけて, 研究, 研究所の運営などにますますのご活躍を祈念いたしております.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る