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山中伸弥先生ノーベル医学・生理学賞受賞を祝して

掲載誌
再生医療 Vol.12 No.1 11, 2013
著者名
大串始
記事体裁
抄録
疾患領域
再生医療 / その他
診療科目
その他
媒体
再生医療

2006年4月18日に山中先生より, 同年12月に開かれる分子生物学会フォーラム2006で「再生医療の最前線」というシンポジウムをオーガナイズするので, そのシンポへの参加要請のメールをいただきました. その頃, 私は先生が複数の遺伝子をマウスの細胞に導入することでES細胞に匹敵する細胞が作製可能であるとの情報(うわさ)を得ていたので, 返信メールでシンポ参加受諾の返事とこの細胞(すなわちiPS細胞)について尋ねました. 6月27日の山中先生の返信は“樹立できるが, 頻度が少ないので混在する組織幹細胞か区別ができていない”との謙虚な返事でした. しかし, 約2カ月後にCell 126:663, 2006に“Induction of Pluripotent Stem Cells from Mouse Embryonic and Adult Fibroblast cultures by Defined Factors”と題するマウスiPS細胞樹立が公表されました. この論文のインパクトの大きさは計り知れないものでした. たとえば, 同年11月スペインで開かれたEuropean Science Foundation Symposiumで羊のドリーを誕生させた英国のIan Wilmut博士の特別講演がありましたが, 博士はドリーの話をほとんどせず, 山中先生のCellのマウスiPS細胞のデータについて話されました. 博士はドリーを誕生させる技術をもっていたので, therapuetic cloningを考えていましたが, その技術よりiPS細胞作製技術のほうが有用であると判断されたと思われます. Wilmut博士は以前よりノーベル賞の候補者でもあるので, Wilmut博士のこの講演を聴いて以来, 私は学生等への講義の時に, 山中先生の技術はノーベル賞級の学者の方法論をも変えるすごい研究であると折に触れて話をしてきました. しかし, この度のノーベル賞にはWilmut博士の名前はありません. Wilmut博士の業績はGurdon博士の方法論に修正を加えただけと評価されたのが理由のようです. あらためて今回の山中先生の受賞の重みを感じる次第です. 本当におめでとうございます. 先生は, 私と同じ医師(整形外科医)でもあります. もちろん, 現在は臨床医としてではなくiPS細胞の研究に邁進なされていますが, 先生も話されているように, iPS細胞の臨床応用へ向けての舵取りも重要な項目の1つとして継続していただければ幸いです.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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