<< 一覧に戻る

循環器領域における再生医療の現状と展望

Ⅱ.臨床 細胞移植による心筋症治療

澤芳樹

再生医療 Vol.8 No.1, 82-86, 2009

「はじめに」心不全に対する治療法として, βブロッカーやACE阻害薬による内科治療が行われるが, それらも奏功しないほど重症化した場合には, 補助人工心臓や心臓移植などの置換型治療が有効である. しかし, これら重症心不全に対する置換型治療はドナー不足や免疫抑制, 合併症など解決すべき問題が多く, すべての重症心不全患者に対する普遍的な治療法とは言い難い. 一方, 最近, 重症心不全治療の解決策として新しい再生型治療法の展開が不可欠と考えられる. 近年, 重症心不全患者に対する心機能回復戦略として, 細胞移植法が有用であることが報告されており, すでに自己骨格筋芽細胞による臨床応用が欧米で開始されている. 我々も, 自己骨格筋芽細胞と骨髄単核球細胞移植を併用すると, 単独より心機能改善効果が高いことを証明し, 大阪大学医学部附属病院未来医療センターにおいて臨床研究を進めている. さらに, 我々は, 温度感応性培養皿を用いた細胞シート工学の技術により, 細胞間接合を保持した細胞シート作製技術を開発し, 従来法であるneedle injection法と比較して, 組織, 心機能改善効果が高いことを証明した.

記事本文はM-Review会員のみお読みいただけます。

メールアドレス

パスワード

M-Review会員にご登録いただくと、会員限定コンテンツの閲覧やメールマガジンなど様々な情報サービスをご利用いただけます。

新規会員登録

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る