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循環器領域における再生医療の現状と展望

Overview

小室一成永井敏雄

再生医療 Vol.8 No.1, 24-27, 2009

「はじめに」生活習慣の欧米化に伴い, 高血圧, 心筋梗塞などの動脈硬化性疾患が増加し, 心疾患は日本人の死亡原因の第2位を占めている. 特に重症虚血性心不全や末梢循環不全患者の予後やQOLは極めて低く, 従来の治療法では改善しない病態に対して心血管再生治療は脚光を浴びた. 1997年に末梢血中に骨髄由来の血管内皮前駆細胞が存在することが報告されて以来1), 骨髄および末梢血単核球細胞を用いた虚血性心血管疾患の血管再生治療は急速にヒトへ臨床応用された2)3). 一方, 心筋細胞は発生過程において, 内胚葉由来の因子により誘導される心筋前駆細胞が分裂・増殖することにより形成されるが, 成体では心筋幹/前駆細胞は存在しないと考えられていた. 2001年に, Orlicらは骨髄造血幹細胞を含む細胞分画を心筋梗塞部位に移植すると心筋細胞に分化すること, また, 骨髄細胞を末梢血中に動員するstem cell factorとgranulocyte-colony stimulating factorを投与すると, 心筋梗塞後の心機能, 予後の改善, 梗塞範囲の縮小を認めることを報告した4)5).

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