2021年夏,COVID-19の感染拡大に伴う医療現場の切迫に対し,政府や一部の医学関係者らは「策が尽きた」,もはや国民の徹底的な外出自粛しかこの危機的状況を抜け出す有効策がないと発言.これに強烈な違和感をもった在野の科学者,医学者有志が,「最新の知見に基づいたコロナ感染症対策を求める科学者の緊急声明」を発出した.まだギブ・アップする状況になく,国の集めた専門家らがこれまで頑なに空気感染を否定してきたために,空気感染対策が手薄になっていたことこそ問題であって,それを充実させることで事態は打開できるという.本稿で,その声明文全文ならびにそこに至ったいきさつや関係者間の議論の過程を記録として残す.
「KEY WORDS」COVID-19,空気感染対策,専門家のあり方,緊急声明