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Influenza座談会

新型コロナウイルス感染症について:基礎

河岡義裕神谷亘竹田誠

インフルエンザ Vol.21 No.3, 7-12, 2020

河岡(司会) 本日はウイルスの専門家である神谷先生,竹田先生に,新型コロナウイルス感染症についてお話をうかがいます.よろしくお願いいたします.
最初に神谷先生,ヒトにおけるコロナウイルスについての概要をご説明ください.
神谷 ヒトのコロナウイルスはそれほど病原性の強いものはなく,いわゆるかぜの原因ウイルス程度と認識されてきました.しかし2002年にSARS(severe acute respiratory syndrome),2012年にMERS(Middle East respiratory syndrome),そして今回の新型コロナウイルスが流行し,広く一般にもコロナウイルスの名が知られるようになりました.
河岡 SARS,MERS,新型コロナウイルスなどがなぜヒトで流行するようになったのか,先生のご意見をお聞かせください.
神谷 私もその答えは持ち合わせていませんが,この3つのコロナウイルスがコウモリで維持されていたことは,おそらく間違いないと考えています.コウモリで維持されていたものが突然ヒトの社会に入ってくると,私たちは免疫をもっていないので,感染が広がってしまうのだと説明できます.
河岡 竹田先生のご意見はいかがですか.
竹田 やはり,それらのコロナウイルスとの接触機会が増えたことと,これまではヒトにうつっても狭い地域の中での「よくわからない流行り病」として終わっていたものが,ヒトの交流がグローバル化したために,広がるようになったのではないでしょうか.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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