高病原性鳥インフルエンザウイルスに対しても有効です.
高病原性鳥インフルエンザウイルスとは,ニワトリに対して致死的な病原性を示すH5またはH7亜型の鳥インフルエンザウイルスを指します.ニワトリに対する病原性の分子基盤として,ヘマグルチニン(HA)蛋白の開裂部位の塩基性アミノ酸の連続挿入(または置換)による宿主プロテアーゼに対する感受性の上昇が一番重要です1).バロキサビル マルボキシル(以下バロキサビル)の作用点であるPA蛋白について,高病原性鳥インフルエンザウイルスに共通するアミノ酸の置換や挿入の報告はありません.すなわち,ヒトの季節性インフルエンザウイルスや他の鳥インフルエンザウイルスと同様に,高病原性鳥インフルエンザウイルスに対してもバロキサビルは有効です.
「KEY WORDS」高病原性鳥インフルエンザウイルス,バロキサビル マルボキシル,H5亜型,H7亜型,PA蛋白
高病原性鳥インフルエンザウイルスとは,ニワトリに対して致死的な病原性を示すH5またはH7亜型の鳥インフルエンザウイルスを指します.ニワトリに対する病原性の分子基盤として,ヘマグルチニン(HA)蛋白の開裂部位の塩基性アミノ酸の連続挿入(または置換)による宿主プロテアーゼに対する感受性の上昇が一番重要です1).バロキサビル マルボキシル(以下バロキサビル)の作用点であるPA蛋白について,高病原性鳥インフルエンザウイルスに共通するアミノ酸の置換や挿入の報告はありません.すなわち,ヒトの季節性インフルエンザウイルスや他の鳥インフルエンザウイルスと同様に,高病原性鳥インフルエンザウイルスに対してもバロキサビルは有効です.
「KEY WORDS」高病原性鳥インフルエンザウイルス,バロキサビル マルボキシル,H5亜型,H7亜型,PA蛋白