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治療(インフルエンザ)

バロキサビル マルボキシルの有効性と問題点

我妻奎太長田秀和Chon Irina齋藤玲子

インフルエンザ Vol.21 No.2, 15-19, 2020

われわれは,2018/2019年シーズンにバロキサビル マルボキシル(以下バロキサビル)における薬剤感受性低下株の出現頻度や臨床経過について調査を実施した.10歳前後のA型インフルエンザ患者103名にバロキサビルを投与後,A/H1N1pdm09で患者全体の6.3%(2/32)に,A/H3N2では患者全体の10.9%(7/64)にPA/I38T変異株が出現した.また,投与後ウイルス陽性になった患者ベースでは,A/H1N1pdm09で28.6%(2/7),A/H3N2で25.9%(7/27)にPA/I38T変異が出現した.バロキサビル投与後PA/I38T変異株があった患者,変異がなかった患者,ウイルス陰性の3群で有熱期間を比較したところ,それぞれ中央値0.83日,1.00日,0.45日であり統計的に有意な差は認められなかった.投与前患者では,A/H1N1pdm09でPA/I38T変異はなく(0/48,0%),A/H3N2では1.0%(1/101)であった.
「KEY WORDS」バロキサビル マルボキシル,キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬,ノイラミニダーゼ阻害薬,薬剤耐性株,有熱期間

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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