国内のインフルエンザワクチンは,4社のワクチンメーカーが鶏卵にて製造する不活化スプリットワクチンが用いられている.不活化スプリットワクチンは,国内では1970年代から導入され50年近くの使用実績があり安全なワクチンであるが,プライミング効果が弱いため免疫原性効果は低い.そのため,剤型や製造基材および製造方法の研究が進められている.一方,欧米では,剤型はもとより投与経路および製造基材も多様であり,被接種者の希望でさまざまなワクチンを選択できる.
「KEY WORDS」インフルエンザワクチン,弱毒生ワクチン,不活化ワクチン,投与経路,卵馴化