迅速診断キットを用いたtest-negative case-control design(迅速診断陽性を症例,陰性を対照とした症例対照研究)にてインフルエンザワクチンの有効率を調査して4年目となる.1万例以上の症例は4年間のわれわれの調査で最多であるばかりでなく,他の報告にも例をみない.今季(2017/2018年シーズン)の特徴は流行の主体が前半はH1N1型で後半はH3N2型に移行した点である.このように流行の主体であるA型の亜型が変化したのはこの4年間で初めてのことであり,その際のワクチンの有効率の算出法も提言したい.これらも含めてワクチンの効果判定には調査対象や規定項目などを全国で統一することが急務である.
「KEY WORDS」インフルエンザワクチン,有効率,test-negative case-control design,迅速診断,亜型
「KEY WORDS」インフルエンザワクチン,有効率,test-negative case-control design,迅速診断,亜型