インフルエンザウイルスのRNAポリメラーゼは宿主細胞内でのウイルスの増殖に必須であり,ウイルス間で高度に保存されていることから,新規抗インフルエンザ薬の標的として注目を集めてきた.日本国内で2018年2月に承認されたバロキサビル マルボキシル(商品名:ゾフルーザ®)はインフルエンザウイルスのRNAポリメラーゼを標的とするRNAポリメラーゼ阻害薬に分類される.本稿では,バロキサビル マルボキシルと2014年3月に条件付きで承認されたファビピラビル(商品名:アビガン錠®),第Ⅲ相臨床試験が進行中のpimodivirの3種類のRNAポリメラーゼ阻害薬について解説する.
「KEY WORDS」インフルエンザウイルス,RNAポリメラーゼ阻害薬,ノイラミニダーゼ阻害薬,耐性
「KEY WORDS」インフルエンザウイルス,RNAポリメラーゼ阻害薬,ノイラミニダーゼ阻害薬,耐性