2015/2016年シーズンのインフルエンザHAワクチンはA型2株およびB型2株を含む4価ワクチンとなりました.従来のA型株2株,B型株1株の3価ワクチンに,B型株をさらに1株加えたワクチンです.B型にはYamagata系統とVictoria系統があり,抗原性が大きく異なります.3価ワクチンではB型株はひとつの系統しか含まれていなかったため,予測が外れるとワクチンの有効率は大きく低下しました.4価ワクチンの免疫原性と安全性については,小児においても成人においても3価ワクチンと同等であるとされていますが,成人の抗体保有率は小児に比べ低い傾向を示しています1)-4).
「Key Words」4価インフルエンザワクチン,3価インフルエンザワクチン,免疫原性,安全性,費用対効果