全文記事
政策(インフルエンザ)
今後のインフルエンザワクチンの考え方
掲載誌
インフルエンザ
Vol.12 No.2 53-59,
2011
著者名
中野貴司
記事体裁
連載
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全文記事
疾患領域
感染症
診療科目
一般内科
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呼吸器内科
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老年科
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小児科
媒体
インフルエンザ
Key Words
インフルエンザワクチン
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有効性
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アジュバント
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経鼻粘膜ワクチン
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細胞培養
現在わが国で広く用いられるインフルエンザ不活化HAワクチンについて,「重症化を防ぐワクチン」という表現は適切ではなく,統計学的有意差をもってインフルエンザ罹患やそれにともなう健康被害を予防できるワクチンである.ただし,その有効性は接種対象者や評価指標によって差異がある.また,有効率が決して十分に高いとはいえず,より有効なワクチンの開発が待望される.小児に対する接種量は見直し,アジュバント添加ワクチンや経鼻粘膜ワクチンの安全性と有効性に関するエビデンスを蓄積していく必要がある.製造工程についても,細胞培養の有用性に関する検討が待たれる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。