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疫学(インフルエンザ)

わが国における新型インフルエンザ第1波の流行を振り返って

岡部信彦安井良則

インフルエンザ Vol.11 No.3, 29-36, 2010

新型インフルエンザ(パンデミックH1N1 2009)は瞬く間に世界中に拡大した. わが国では, 2009年5月9日に成田空港検疫で患者が検知され, 5月16日神戸市, 5月17日大阪府内の高校を中心にした集団感染が明らかとなったが, いったん小康状態となった. 6月中旬頃から日本各地での発生が続き, 8月頃には例年の12月のような状況となり, 10~11月に例年の冬のような様相となり, 12月に入り減少傾向となった. 推計患者数は2,000万人を超え, 季節性インフルエンザを上回ったが, ピークの高さは季節性インフルエンザのそれを下回り, 流行期間も季節性インフルエンザより長引いた. わが国での致死率, 妊婦の重症化の割合などは, 世界でも低いほうに位置すると考えられた. 本稿ではわが国におけるパンデミックインフルエンザの疫学状況を概説する. 「はじめに」20世紀に3回, 通常の流行を超える大規模なインフルエンザの発生があったが, 1968年の香港型インフルエンザの登場以来40年間, 人類は通常と異なるインフルエンザの来襲は受けてこなかった.

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