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QUESTION & ANSWER(インフルエンザ)
新型H1N1インフルエンザウイルスは,季節性インフルエンザウイルスとどこが違うのでしょうか.
掲載誌
インフルエンザ
Vol.11 No.1 1101-106,
2010
著者名
岩附(堀本)研子
記事体裁
連載
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Q&Aシリーズ
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全文記事
疾患領域
呼吸器
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感染症
診療科目
一般内科
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呼吸器内科
/
耳鼻咽喉科
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老年科
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小児科
媒体
インフルエンザ
A 現在パンデミックを起こしている新型インフルエンザウイルスは, ソ連型の季節性インフルエンザウイルスと同じH1N1亜型ですが, 抗原性が異なります. 季節性のインフルエンザウイルスは, 毎年小規模な変異をくりかえしているため, 少しずつ抗原性は変化しているものの, 以前に感染したウイルスに対する免疫がある程度有効です. これに対して, 今回の新型インフルエンザウイルスは, 同じH1N1亜型でも, 1918年のスペインかぜ流行時のウイルスがブタで受け継がれてきたウイルスのHAをもっているため, 季節性のソ連型H1N1ウイルスとは抗原性が異なり, 季節性のH1N1ウイルスに対する免疫がある人でも, 新型ウイルスに曝露すれば, 感染・発症する危険性があります.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。