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特集 肺高血圧症の最新知見と新展開

血栓性の肺高血圧症に対する治療の進歩

山田典一中村真潮

血管医学 Vol.17 No.3, 79-84, 2016

「Summary」慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の治療の中心は肺動脈内の器質化血栓を外科的に取り除く肺動脈血栓内膜摘除術(PEA)であり,術後の安静時肺動脈圧,右室機能,患者のQOL の正常化が望める.しかしながら,手術が行えない症例も少なからず存在しており,そうした場合には,血管拡張作用を有する可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬(sGC)リオシグアトによる薬物治療や,世界から注目されている末梢型CTEPH に対する経皮的肺動脈バルーン拡張術(BPA)といった新しい治療の有用性が示されつつあり,本疾患のさらなる予後改善が期待されている.
「KEY WORDS」慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH),肺動脈血栓内膜摘除術(PEA),バルーン肺動脈拡張術(BPA),可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬,リオシグアト

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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